• 10月 9, 2024

インフルエンザ ワクチンについて

インフルエンザ接種の時期となってきました。日本では10人に1人は感染するといわれています。
当院でもインフルエンザワクチンの予約が殺到してきております。その時によく聞かれる内容がありますので、ブログでも発信しておきたいと思います。

インフルエンザワクチンは、感染予防効果、重症予防効果は証明されている内容になります。
Influenza Other Respir Viruses. 2024 May; 18(5): e13284.
Interim 2023/2024 Season Influenza Vaccine Effectiveness in Primary and Secondary Care in the United Kingdom

Q1、毎年接種したほうが良いですか?

インフルエンザウイルスは毎年のように変異しながら流行しています。インフルエンザワクチンは、毎年そのシーズンに流行することが予想されるウイルスを用いて製造されます。
オーストラリアなどの南半球のインフルエンザシーズンは北半球よりも早く始まるため、その年の流行株を特定するのに役立っております。今年の日本で接種するワクチンはA型株、B型株はそれに準じて製造されております(2種類ずつの4価ワクチン)。そのため、その年にあったインフルエンザワクチンが接種できるので毎年打つことをお勧めします。

Q2、いつ頃接種したほうがいいですか?

これもよく聞かれる質問です。秋冬、春の初めは意外に長いものです。コロナ後は、年中インフルエンザが存在するようになっておりますが、やはり一番流行時期は、12月~4月ごろに流行することが多いかと思います。1月末~3月上旬に流行のピークを迎えますので、12月中旬までにはインフルエンザワクチンの接種を終えることを推奨します。
ワクチン自体は接種してから14日間は免疫効果は不安定ですが、約1カ月で抗体価がピークに達します。それからは約5カ月程かけて有効性が低下していきます。そのため12月中旬までに接種しておくと、春の3月までは効果が持続する計算にはなります(徐々に抗体価の有効性は低下していきますが)。

Q3、他のウイルス感染から回復したら、どれくらい期間をあけて接種したらいいですか?

ウイルス性疾患に罹患した場合は、免疫状態の回復を考慮して、どのくらい期間をあけて接種をするか決めていくことが多いです。
手足口病や、突発性発疹、伝染性紅斑、その他ウイルス性疾患から治癒後1~2週間後にはインフルエンザワクチンは接種しても大丈夫です。
ただし、麻疹感染後は、1か月ほど、風疹、水痘感染後は、2~4週間ほどは、インフルエンザワクチンを接種するまで期間をあけることを推奨します。

Q4、他のワクチンとの接種間隔はどのくらいあけたらいいでしょうか。

他のワクチンとの接種間隔に制限はなく、同時接種も可能です。ただ同時接種は副反応が出たときに、何が原因かわからなくなるため、急ぐものでなければ接種間隔をあけることはお勧めしております。ただ何度も通うのは大変ということであれば同時接種は一つの選択肢にはなります。

Q5、『田中内科ハートフルクリニック』 では、インウルエンザワクチンは、インフルエンザワクチン接種はおいくらですか?

当院では、インフルエンザの定期接種の対象者に該当する方は、自己負担1500円、任意接種の方は、3000円で接種を行っております。
詳しくは、お電話でもご相談にのりますのでお気軽にお問合せください。

Q6、年中インフルエンザが流行するようになってきています。 この令和時代には、5月ごろにワクチン追加接種はなぜしないのですか?

インフルエンザの流行が年中続くように感じられますが、追加接種が一般的でない理由はいくつかあります。

  1. 季節性の流行 : そうはいっても、インフルエンザはやはり主に秋から冬にかけて流行します。これは、寒い季節にウイルスがより活発になるためです。したがって、ワクチン 接種のタイミングもこの流行期に合わせて行われます。
  2. ワクチンの供給と需要 : ワクチンの生産と供給には限りがあり、最も効果的な時期に接種を集中させることが重要です。今後夏場も、冬場ほど流行するようであればブースター接種はありうるかと思います。
  3. 免疫の持続 : 1回の接種で得られる免疫は、インフルエンザシーズンを通じて十分に効果を発揮し、追加接種による免疫の強化は、現時点では大きなメリットがないとされていました。ただし、インフルエンザの流行状況や新しい研究結果に応じて、将来的には接種スケジュールが見直される可能性もあります。もし、特定の健康状態やリスク要因がある場合は、医師に相談して最適な接種スケジュールを確認することをお勧めします。

Q7、 ワクチン以外の、他の予防方法はありますか?

緑茶に含まれるポリフェノールのカテキンには、抗菌・抗ウイルス作用があると様々な研究結果で報告されております。
緑茶は主に、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートの4種類のカテキンが含まれています。このうち、エピガロカテキンガレード、エピカテキンガレートにインフルエンザウイルスの感染抑制作用があるといわれています。 
このカテキンが、人の細胞に吸着すること、ウイルスが核の遺伝子情報を転写、複写する過程、宿主細胞の膜表面に出芽して放出するという3つの段階で、カテキンが阻害して、ウイルスの自由にはさせないということが報告されています。
そして、ある程度、容量依存性にインフルエンザの感染予防効果があることも報告されています。
そのため、

  • 緑茶を1日に1杯より、3~5杯 のむ
  • 緑茶を週に1日より3~5日は のむ
  • 緑茶で『うがい』 をする

これでインフルエンザにかかるリスクをさげれることになります。 (J Nutr,141(10):1862–1870, 2011.)(Yamada H, et al. J Altern Complement Med, 12: 669–672, 2006.)
緑茶を中心にした生活にしてみてもよいかもしれませんね。
当院ではインフルエンザのワクチンの受付を開始致しましたので、お電話でも、webでも、Lineでも、来院されたついででも、構いませんので是非ご活用ください。
また何かご不明な点がございましたらお問合せ頂ければと思います。

では、この冬、インフルエンザにかからずに乗り越えられることを心からお祈りいたします!

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